原油情報

2019年4月23日~4月26日

原油情報 2019年4月26日

25日の原油相場は続落。米原油在庫の積み増し、ドル高や株安を受けて売り優勢の展開となった。

前日の下落に対する反動や、米政府による対イラン制裁強化に伴う禁輸措置適用除外の特例措置の打ち切りによる供給減少懸念から、時間外取引では買いが先行した。ドイツなどが品質問題を理由としてロシア産原油の輸入をストップしたとの報も支援材料となり、66ドル台へと値を戻していた。

しかし、通常取引開始後は一転して売り優勢の地合いとなった。前日発表の週間石油統計での原油在庫の大幅積み増しが改めて弱材料視された。米国内の供給過剰状態が続くとの見方が売りを誘った。また、外為市場でドルが対ユーロで上昇したことも圧迫要因。米経済指標が好調な一方で欧州圏の経済に不安感が強く、ドルは対ユーロで約2年ぶりの高値へと上昇している。ドル高を受け、ドル建てで取引される原油に対する投資妙味が低下し売りにつながった格好。下げ渋っていた65.60ドル水準を割り込むと一気に売り気が強まり、WTI期近6月限は一時64.90ドルと、節目の65ドルを割り込む場面も見られた。

原油情報 2019年4月25日

24日の原油相場は反落。米国の原油在庫が増加したことや、およそ半年ぶりの高値を付けた後ということもあり、上昇一服から売り物に押された。

米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油統計で、原油在庫は前週比550万バレル増と市場予想(130万バレル増)を上回る大幅な増加となった。前日の米石油協会(API)発表の統計(690万バレル増)ほどは増加しなかったものの、この積み増しを嫌気した売り物に押される展開となった。在庫は4億6000万バレルを超え、同水準を上回るのは2017年10月初旬以来、1年半ぶりのこと。また、ユーロ/ドルが2017年6月以来の安値を付けたことや株価の下落、前日に66.60ドルと期近ベースとしては約半年ぶりの高値を付けたこともあり、一旦利益を確定する動きが強まったことも上値を抑えた。

ただし、下値も堅い。米政府による対イラン制裁への強化により、供給が引き締まるとの警戒感が根強くある。また、ドライブシーズン入りすることでガソリン需要の増加が見込まれるなか、EIA統計でガソリン在庫が予想以上に減少したことも支援材料。高値からは1ドル近く値を削ったものの、65ドル台半ばで底堅さが示されている。

原油情報 2019年4月24日

23日の原油相場は続伸。引き続き米国の対イラン制裁強化に伴う供給不安から買いが先行した。この日から当限に回ったWTI期近6月限は一時66.60ドルまで上昇し、期近ベースとしてはおよそ半年ぶりの高値を示現した。

特段目新しい材料が見当たらないなか、前日の堅調地合いを引き継いだ買いに押し上げられた。米政府は前日、イラン産原油禁輸措置の適用除外を認める特例措置を打ち切る方針を明らかにした。日本を含む8カ国が180日間の適用除外を受けているが、この措置が終了することで、イランからの原油供給が減少することが懸念される。すでにイランからの原油輸出量は昨年の制裁再開前の時点に比べて減少しているが、さらに減少する可能性がある。2010年の経済制裁時の水準まで減少するようだと、需給改善へと大きく進展することが見込まれる。ベネズエラでは生産減少傾向が鮮明で、リビアでも内戦に伴う供給減少が懸念されるだけに、世界的に供給が引き締まるとの見方が買いを促した。

前日に直近の抵抗であった65ドルをブレイクしたことで、踏み(売り方の損失確定の買戻し)を巻き込んで上げ幅を拡大した。買いが買いを呼び、やや過熱感が出ている点には注意が必要。なお、引け後に米石油協会(API)が発表した週間石油統計で、原油在庫は前週比690万バレル増と事前予想(130万バレル増)を大幅に上回る増加となった。これを受け、時間外取引では売り優勢、日本時間午前9時時点で66ドルを割り込んでいる。

原油情報 2019年4月23日

週明け22日の原油相場は大幅続伸。連休明けのNY市場は、米国の対イラン制裁強化を受けて供給不安が高まり、買いが先行する展開となった。この日納会を迎えたWTI期近5月限は、一時65.92ドルまで上昇する場面も見られた。なお、当限に回る6月限も、一時65.99ドルまで上昇した。

ポンペオ米国務長官はこの日、イラン産原油の禁輸措置適用除外の特例を5月2日に打ち切ることを明らかにした。昨年11月、米政府はイラン産原油の輸入を制裁対象にしたが、日本、中国、韓国、台湾、インド、ギリシャ、イタリア、トルコの8カ国に対して180日間の適用除外を認めた。この特例が継続するのではとの見方があったが、米政府は打ち切りを発表、対イラン制裁を強化する姿勢が窺える。これによりイランからの原油供給量が減少するとの見方が広がり、需給引き締まりへの警戒から買いが先行した格好。また、米国は対ベネズエラでも制裁を強めており、供給不安が強まっている。

これらを手掛かりに買いが先行、直近のレジスタンスとなっていた節目の65ドルを上抜いたことで、ストップオーダーを巻き込んで上げ幅を拡大、一時66ドル目前まで値を伸ばした。納会日であったこともあり、ポジション整理絡みで玉の回転が進んだことも上げ足速めた一因となった模様。

(提供元:CREEX

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